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新見ソーラー:太陽光パネル熱分解装置で国内特許取得

太陽光発電パネル開発・販売の株式会社新見ソーラーカンパニーが、廃棄太陽光パネルを高いリサイクル率で分解できる熱分解装置の特許を取得しました。関連トピック

(引用元:公開特許公報)

本特許の技術により、以下が可能になると記事では伝えています。

この特許を含む新技術により、 従来不可能であった下記が可能となります。
・リサイクル可能な資源を純粋に抽出可能=リサイクル可能な状態に選別分離する「後工程」不要
・封止剤(EVA)およびバックシート(有機物)の処理時、CO2の排出ゼロ

【熱分解処理の解説】
1.過熱蒸気発生装置から熱分解処理炉に過熱水蒸気を供給
2.熱分解装置内を、過熱水蒸気で充満させた状態で、太陽光パネルを投入
3.600度以上の高温の過熱水蒸気で太陽光パネルを加熱
4.太陽電池(セル)を覆う封止剤(EVA)・バックシートを装置内で気化
5.ガラス、太陽電池(セル)、銅線などのリサイクル材に分離抽出

引用元:PR TIMES

なお600度以上の高温蒸気は、超臨界火力発電での蒸気温度と同程度となります(圧力は異なります)。

現状多くの中間処理業者が導入している太陽光パネルリサイクル装置は、機械的な剥離法が採用されており関連トピック、熱処理法は現時点では広く普及していません。一方で今後太陽光パネルのリサイクル事業に参入を検討している事業者にとっては、選択肢(装置導入・処理コスト、運用性・操作性、処理に要するエネルギーやカーボンフットプリント、リサイクル後の出口など)が増えることになり、装置の性能・コストの改善が図られることが期待されます。

参考資料