米国エネルギー省(DOE)は、太陽光発電の寿命末期(EOL)材料の安全で責任ある取り扱いを可能にするための行動計画を発表しました。
2035年までに脱炭素化するというバイデン政権での目標達成のため、米国では2025年まで毎年30GW、2025年から2030年にかけては年間60GWの太陽光発電を増設する必要があります。本計画により、太陽光発電が環境への影響を軽減、安全かつ環境に配慮した太陽光パネルの廃棄を可能ににすることを目指します。
現在の技術において、使用済太陽光パネルの95%はリサイクルできるとありますが、1枚あたり約15〜45ドル必要であり埋立コスト1〜5ドルと比較すると経済性で劣っているとあります。
5か年計画では、使用済太陽光パネルの製品寿命(EOL, End of Life)に関するデータ収集、調査、分析、データベースの開発を確立し、さらにリサイクルのコストを2030年までに半減を目指すとあります。
欧州ではPV CYCLEやPHOTORAMAなどによる回収システムや技術開発などの取組みがありましたが、米国全土での使用済太陽光パネルの取組みは今後どのような成果となるか、注目する必要があります。
また国内メーカーとしてもリサイクル技術やシステムの輸出など、新たな市場参入としての事業拡大に期待したいところです。