東京都では、今後大量廃棄が見込まれる使用済太陽光発電設備の3R及び適正処理が推進のため「東京都太陽光発電設備高度循環利用推進協議会」が設置されています。
2023年12月21日に第5回の協議会が開催されており、資料が公開されています。
公開されている資料を元に、議論されているであろう内容を紹介します。
(前回までの協議会に関してはこちらから ⇒ 第1回、第2回、第3回、第4回)
公開されている資料によれば、以下の内容が議論・共有されてるようです。
引用元:東京都
- リサイクル実施報告
- リサイクル模擬(2023年3月実施)
- リサイクル実施(2023年9月実施)
- 太陽光パネル取り外し動画(資料では動画は)
- 首都圏リサイクル施設の紹介
- 環境通信輸送株式会社
- 東京パワーテクノロジー株式会社
- 情報提供
- マニュアル、補助制度の周知活動報告(東京都)
- 川崎市の取組について(川崎市)
東京都では住宅用太陽光パネルの撤去・廃棄作業に関してマニュアルの制定を進めており(関連トピック)、実際の撤去工事において取り外しからリサイクルまでを実施し、動画撮影及びマニュアルの実証確認等を2023年9月に行ったと報告されています。
マニュアルに従って事前準備・撤去作業・安全確認などがされており、作業そのものは問題無い様な記載となっています。
しかしながら、実際の作業に要した工数や費用、部材などの詳細への言及はなく、今回の検証で実施・確認された内容を一般の工事業者が参考にするには十分ではない可能性があります。
なお撤去・廃棄にかかる費用の見積りに関しては、2023年5月に実施された模擬演習において算出されたものが本資料内で記載されています。
東京都では住宅用太陽光パネルのリサイクル費用の一部補助を実施しており(関連トピック)、要件を満たす太陽光パネルのリサイクルを行う産業廃棄物中間処理施設を指定しています(関連トピック)。
本資料では、指定されている企業の2社によるリサイクル(適正処理)の紹介がされています。
住宅への太陽光発電設置義務化を進める東京都では、撤去やリサイクルに関しても費用補助やマニュアル制定などを進めており、こうした事例を他自治体や事業者も参考にできるように情報公開を進めています。
しかしながらSNSを中心にネット上では批判的な意見も多く、脱炭素社会構築に向けた取組みを広く市民の理解や共感を得る必要があります。
SNSマーケティングの活用など、従来の考え方に捉われない取組みを検討する必要もあると考えられます。