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NITE:電気保安の現状について (令和4年度)

2024年3月28日に開催された「第29回 産業構造審議会 保安・消費生活用製品安全分科会 電力安全小委員会」にて、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、「電気保安の現状について(令和4年度電気保安統計の概要)」として再エネ設備を含む発電設備の事故状況等の概要を報告しています関連トピック①関連トピック②

太陽光発電設備関しては、「自家用設置者」と「小規模事業用設置者」のそれぞれで事故状況の統計が説明されています。

(※経済産業省:電気工作物の保安

太陽電池発電所(自家用設置者)の事故状況は以下の報告がされています。

  • 令和4年度の太陽電池発電設備の事故件数は451件、事故件数・事故率ともに増加傾向
  • 前年度からの増加要因は、主に「逆変換装置(インバータ)」の破損事故の増加によるもの
  • 「逆変換装置」の事故件数は全体の9割を占めており、「太陽電池モジュール」や「支持物(架台)」が4%づつとなっている
  • 事故原因は「不明」が最も多く約6割を占める
  • 「設備不備-製作不完全」や「自然災害」が事故原因として、それぞれ約13%を占める
(引用元:経産省
(引用元:経産省

太陽電池発電所(小規模事業用設置者)の事故状況は以下の報告がされています。

  • 令和4年度の太陽光発電設備の事故報告は277件、死傷者が伴う重大な事故報告は報告されず
  • 「逆変換装置」の事故件数が最も多く約9割を占め、「太陽電池モジュール」「支持物(架台)」と続く
  • 事故原因は「保守不備-自然劣化」 が全体の約7割、「自然災害」が全体の約3割を占める
(引用元:経産省

事故件数の7~8割を逆変換装置(インバータ)が占めており、事故原因としても「保守不備-自然劣化」の割合が高くなっています。
一般にインバータの寿命(交換頻度)が10年に1回といわれており、FIT開始から10年強が経過したことによる事故件数増加とも考えられます。

(※報告書に記載はない、PVリサイクル.com®による考察)

参考資料