北陸電力他：論文『廃棄太陽光パネルガラスから製造した骨材のアルカリシリカ反応性の評価』

北陸電力株式会社らの研究グループが、廃棄太陽光パネルのガラスから製造したコンクリートの品質に関する論文「廃棄太陽光パネルガラスから製造した骨材のアルカリシリカ反応性の評価」が公開されています（関連トピック）。

• 廃棄太陽光パネルガラスから製造した骨材のアルカリシリカ反応性の評価（参納 千夏男、伊藤 始、安藤 陽子、鳥居 和之）

ガラスの骨材利用では古くからアルカリシリカ反応（ASR）に関する研究が進められてきていますが、本研究では廃棄ガラスをコンクリート用骨材として使用した場合のASRの特徴とフライアッシュを添加することによるASR抑制効果が評価され、ASRによる膨張（コンクリートの割れ）が抑制されていたことが確認されています。
また北陸電力では、廃棄太陽光パネルガラスをリサイクルしたコンクリートブロック製品の開発を進めています（関連トピック）。

太陽光パネルのカバーガラスをリサイクルする目的で多くの研究や用途開発が進んでいます（関連トピック）。
一方で国内のマテリアルバランス・サプライチェーンの課題（関連トピック）や、海砂や河砂利などの天然骨材が減少による地域的な骨材不足が懸念など、土木資材としての活用にも注目が集まることが期待されます。

参考資料

• J-STAGE：廃棄太陽光パネルガラスから製造した骨材のアルカリシリカ反応性の評価（J-STAGE公開日: 2024/03/29 | 参納 千夏男、伊藤 始、安藤 陽子、鳥居 和之）

• 株式会社太平洋コンサルタント：アルカリシリカ反応（ASR）
• 日本フライアッシュ協会：フライアッシュ
• 国土交通省：骨材需給動向調査 ー西日本の砂需給動向とその対応ー